お知らせ
NEWS
大ちゃん先生コラム
2024.09.05
海藻のひじきと言えば、鉄分が多い食品のイメージがありますが、「ひじきに含まれる鉄分は実は少なかった」という話をご存知ですか?理由は「今は鉄釜で調理していないから」だそうです。今回は信じていたことが、実は真っ赤な「ウソ」だと知ったとある女性のお話をします。
「銀行も税理士も、借金すると相続税が下がるって言っていたわ。あなたはいったい何を言っているの?」
Aさん(70代女性)は、私を睨みつけました。「相続の専門家なのに、そんなことも知らないのか」と、心底呆れたような表情。「ああ、この人も。かわいそうに」。私は心の中で、小さくため息をつきました。「借金すると相続税が下がる」という「ウソ」を信じている人は、まだまだ世の中にはたくさんいるというのが現実です。
Aさんは、ビルやアパートなどを5棟も所有している、それなりの規模の大家さんでした。にも関わらず、手残りが少なくて経営が苦しく、また相続税も心配ということで相談に来られました。
私は、分析に時間を要しましたが、提携の税理士の力も借りて、まずは資産の全体像を把握。その時に出てきたのが、合計20口にもおよぶ多量の「融資明細書」でした。
建物を新築したり不動産を新規購入する時に、融資契約を受けて、できるだけ規模や価値の大きいものを入手することは間違っていません。しかし、Aさんの所有する物件は5棟、融資契約は20口です。明らかに数も借入額も合いません。そのうちの多くは、融資金額が100万円~200万円と少額なものばかり。
「Aさん、なんでこんなに少額の借入がたくさんあるのですか?」とお尋ねしたところ、Aさんはきょとんとしていました。「キャッシュはあるのに、原状回復工事やバスタブ一斉交換などで毎回借りていますね。少額なので、金利が高くなっています」。その後、最初のくだりに戻ります。
「銀行も税理士も、借金すると相続税が下がるって言っていたわ。あなたはいったい何を言っているの?」
そこからは、ホワイトボードに図を書いたり、相続税試算の数字を入れ替えたりして、Aさんに真実を説明しました。借金をしても、現金を使っても、相続税は同じ。借金すると金利分が損なので、手残りが少なくなり、経営が苦しくなります。私にとっては、手慣れた説明なのですが、Aさんの受けたショックはかなりのものだったようです。「心底びっくりした」、「冷汗が止まらない」、「今すぐ銀行の担当者に確認したい」。面談の後、Aさんは目も虚ろで、かなり気が動転されていたのを今でも覚えています。
ひじきを調理する際、最近は鉄釜ではなく、ステンレス製の釜を使用するので、鉄分はかなり減ってしまっているとのこと。世の中でそれらしく語られていても、実はそれが「ウソ」であることが往々にしてあります。
皆さんもAさんのようにならないよう、相続の相談は「相続の専門家」にされるよう、強くおすすめする次第です。
ご相談は無料です
メールでのお問い合わせ
メールマガジン
秋田住宅流通相続サポートセンターニュース
相続・節税の
お役立ち情報満載
ご相談は無料です
メールでのお問い合わせ
メールマガジン
秋田住宅流通相続サポートセンターニュース
相続・節税の
お役立ち情報満載