お知らせ
NEWS
「コラム」お別れの言葉
2023.06.13
10年以上、毎日のように相続のお悩みを聞いてきました。
ずいぶん前に面談した方の名前を、
たまたま保管庫の背表紙などで見かけた時に、
つい心の中でつぶやいてしまう言葉があります。
今回は「お別れの言葉」についてお話しします。
子どもの頃、土曜日の夜8時に必ず見ていたテレビ番組があります。
私の家族はみな、その時間にはテレビの前に「全員集合」していました。
そしてその番組のエンディングは、軽快な音楽とともに、毎回この言葉で
締めくくられます。「また来週!」。
そして、10代、20代、30代と年齢を重ねていくごとに、時の流れが
どんどん早く感じるようになってきました。子どもの1カ月は、
大人になってからの1年にも10年にも相当すると言いますが、
本当にあっという間に時間が過ぎていきます。
土曜夜8時を心待ちにしていた子どもの頃のような
感覚で、またお盆が来て、またお正月が来る──。
きっとこれからも、それが繰り返されていくのでしょう。
また明日。また来週。また来月。また来年。そして最後は……。
長くこの相続の仕事をしていると、当然ではありますが、
相続の対策をした方の訃報も届きます。
私は遺影の前で手を合わせ、「任せていただいた諸手続き、
間違いなく遂行いたします」と誓います。
そして完了したら、空に向かって「終わりましたよ」と報告します。
そして、最後にひと言、お別れの言葉。
「また来世で、お会いしましょう」。
力になれなかった方の名前を見た時も、同じ言葉をつぶやきます。
記録を読み返すと、面談した時の
言葉のやり取りや、身振り手振りの状景が脳裏に浮かんできます。
「あの時、もう少し分かりやすく説明できていれば」。
「あの時、もう一歩踏み込んでアドバイスしていれば」。
もしかしたら、この方の人生や、ご家族のその後は違ったかもしれません。
後悔の念にさいなまれることもしばしばです。しかしもはや、ご縁は切れています。
申し上げられるのは、ただの独り言のみ。「また来世で、お会いしましょう」。
「歯ぁ磨けよ!」「風呂入れよ!」「宿題したか?」
土曜夜8時の番組の終わりは、メンバーから「お決まりの台詞」が視聴者に
投げかけられて、最後は必ず「また来週!」。
次の世界で、「全員集合」した時に、あなたは胸を張って家族に会えますか。
「逝ってみよう!」と、適当にお茶を濁して、旅立つことになりはしませんか。
現世に残った家族が、「ダメだこりゃ」と嘆きませんか。
それでは、その番組にあやかった「お別れの言葉」にて、このコラムを
締めさせていただきます。
「後始末しろよ!」「税金払える?」「遺言作ったか?」
そして最後は「また来世!」
ご相談は無料です
メールでのお問い合わせ
メールマガジン
秋田住宅流通相続サポートセンターニュース
相続・節税の
お役立ち情報満載
ご相談は無料です
メールでのお問い合わせ
メールマガジン
秋田住宅流通相続サポートセンターニュース
相続・節税の
お役立ち情報満載