お知らせ NEWS

【内容】

裁判所による遺産分割協議により、遺産である不動産を質問者が一時的に取得し、

売却代金から持分に応じて代償金を、もう一方の相続人に支払う協議内容で事件が

終結となりました。

譲渡所得税および売却にかかる費用（登記費用、公租公課、仲介手数料）は代賞金支払者が

経費計算をした後、相手方には真水に該当する手残金額を支払うのが代賞金による解決方法だと

思うのですが、支払者である質問者は健康保険加入者のため、翌年の健康保険所得割分が大幅に

増額となります。この場合、健康保険の増額分を計算し、支払額より清算したうち、代賞金を

支払うという方法でいいのでしょうか？

 

【回答】

一時的に不動産の名義を相続人代表者Aにしたうえで売却し、売却代金を分ける遺産分割調停合意が

される場合があります。

その際には、譲渡税、譲渡にかかる費用（仲介手数料、登記費用等）を控除した残額を分けることが多いです。

この場合、その後の各自の健康保険料増額分まで費用控除されないのが通常です。ただし、相続人間で

健康保険証増額分まで費用として控除をするということを明確に合意していた場合などを除きます。

よって本件においても、明確な事前の合意がない場合は保険料増額分まで費用控除するのは新たな

合意を取り付けない限り難しいと考えます。