お知らせ
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◎相談事例◎土地相続について
2022.09.08
【内容】
先日母親が亡くなりました。 実家の土地は母親名義で登記してあります。 場所は福岡市です。 遺言(公正証書、遺言執行者の記載無し)で私に土地を譲ると書いてあります。 母親の子供は私のみです。(父の連れ子が二人いますが籍は抜いてあると聞いています。) また、子供は全員成人です。 現在私は東京在住で、実家には父がすんでいます。 税金の面からも父に土地を譲りたいのですが、どの様な手続きが必要でしょうか。
【回答】
法定相続人はご依頼者とそのお父様(計2人)ということでお間違えないでしょうか。その前提で、以下記載いたします。
お父様に自宅を渡す方法は2つあります。
①お母様の遺言に従う方法
遺言に従えば、自宅はお母様の相続が開始したと同時に剛様が相続したことになります。 そして、剛様が相続した後に、お父様との合意で 自宅をお父様へ贈与するという方法です。この場合、お父様には贈与税の申告と納付が必要となります。 また、不動産登記費用も2回(剛様への相続登記・お父様への贈与登記)掛かります。
②遺産分割協議による方法
お母様の遺言を使わず、別途、剛様とお父様で遺産分割協議を行います。 そして、お父様が自宅を相続する旨をお二人で合意さえすれば、直接お父様が相続することが可能となります。 登記費用も1回の相続登記のみで済みますし、当然ながら贈与税課税もありません。 本来は、遺言で財産分けの指定があれば、それが最優先です。 しかし、例外的に法定相続人全員が合意すれば、遺産分割協議で遺言とは違う財産分けを行うことも法律上可能です。 上記②は、この方法を使うという意味です。 費用負担のことを考えれば、①より②の方がやりやすいでしょう。 ②に必要な手続きは、 ・遺産分割協議とそれに基づく遺産分割協議書の作成 ・相続登記 です。
ただし、もし遺言で法定相続人以外の者への遺贈が指定されていた場合は、当該受遺者の合意も必要になります。 万一全員の合意が取れない場合は、原則に戻って①しか選択できません。
なお、今回は税金の面からお父様へ自宅を渡したいということですが、それが本当に正しい判断なのか否かは専門家への確認をお勧めいたします。 お父様が自宅を相続することで今回の相続税は安くなるかもしれませんが、逆に次の相続時の税金が高額になってしまうこともあり得ます。 お母様とお父様、計2回の相続税の総額を最も安くするには今回どう分けるべきか、という観点での検討が望ましいでしょう。
また、今後、例えば介護のために自宅を売却してお父様の施設の入所費用に充てる、というような可能性はまったくございませんか。 その場合、自宅がお父様名義であれば、お父様に売買契約をする判断能力・行為能力が残っていなければ一切売却不可となります。 したがって、お父様に自宅を相続させるのであれば、その後で剛様に自宅を信託しておく等の対策も必要かもしれません。
更に言えば、お父様には連れ子がいるということですが、お父様の実子(剛様の異母兄弟)という意味でしょうか。 もしそうであればその連れ子達も、お父様が将来お亡くなりになった際には剛様と同等の相続権を持つということになります。 お父様死亡時にお父様名義の自宅があれば、それを剛様がスムーズに相続できない可能性が出てきます。 あるいは、自宅は相続できたとしても、遺留分としてそれに見合う金銭を請求をされる可能性が高いと考えられます。
上記のとおり、今回自宅を剛様とお父様のどちらが相続するかについては、税金問題以外にも考慮すべき点が多々ございます。 大変慎重な判断が求められるケースだと考えます。
当社では、相続発生後の分割アドバイスから不動産登記や相続税の申告手続きまで、提携の専門家と共に幅広くご支援しております。 また、今後の相続を見据えた生前対策についても然りです。 福岡又は東京事務所での対面による具体的なご相談、又はWebを活用したご相談も可能です。 よろしければ、是非ご検討のうえで改めてご連絡ください。 お待ちしております。
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