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想いをつなげるための相続対策<番外編>相続税の歴史を知る
2021.01.20
今回は100年以上の歴史がある相続税について振り返ってみます。どのような経緯で相続税が生まれ、時代と共にどう変わっていったのか、その歴史をみていきます。
相続税のはじまり
日本における相続税の始まりは、100年以上前の日露戦争の時代まで遡ります。明治37年2月に開戦した日露戦争では、膨大な戦費の調達のた'め、非常特別税法という法律により、様々なものに新たに税金が課せられたり、または増税になったりしました。例えば、毛織物に対する消費税や石油消費税の導入、所得税、酒税などはこの時に増税され、中には醤油税や砂糖消費税という税金もあったそうです。
戦局が進むにつれ戦費はさらに必要になり、翌明治38年には第二次非常特別税法により、さらに通行税や砂金取得地税が新設されました。そしてこの時に、ヨー口ツパ各国で導入されていた「相続税」が日本にも新たに創設されることになったのです。
当時の新聞によると、相続税については肯定的に書かれている一方、導入時には「近親者が亡くなり悲しんでいる時に税金を課すなんて人情が許さない。冷酷だ1・」、「我が国には金持ちが少ないから、相続税での税収は思つたほどあがらないのでは」という否定的な意見もあったようです。しかし、この時局を鑑みて「相続税を導入せざるを得ない」となったそうです。
こうして生まれた相続税が、現在まで続いているということですね。ちなみに、相続税の導入時には、税収は約430万円と見込まれていたそうですが、明治38年度は約63万円、明治39年度は約140万円と、思うように税収は伸びなかったよぅです。
最高税率は90%だった?!
現在の相続税の最高税率は55% ですが、昭和25年度から26年度までは最高税率が90%という時代があったのをご存知でしょうか。
明治時代の創設以来、ほとんど形を変えていなかった相続税法ですが、第二次世界大戦後の昭和22 年に大きな改正が行われました。 それまでの日本は家督相続という方法がとられ、いわゆる長男が全ての財産を相続していましたが、この改正により家族相続が廃止されました。
また、昭和24年にシャウプ使節団という団体が、通称「シャウプ勧告」という日本の税制に関する報告書を作成しました。その中で「財閥解体後に財産が特定の人に集中せずに再分配できることが必要」という記載があり、それを受けて最高税率が90%と決まったそうです。
ちなみに最高税率が適用されるのは、基礎控除後の課税価精が5,000万円を超える場合だそうです。昭和25年のサラリーマンの平均年収が12万円という時代ですから、5,000万円を現在の価値に換算すると、大体17億~18億円といったところでしょうか。戦後、とても厳しい時代であったことが想像できます。しかしその影響を受けた方はごく一部で、ほとんどの国民にとっては適用されないものだったと言われています。
その後、昭和27年のサンフランシスコ講和条約で占領が終結したのを機に税制改正が行われ、最高税率は70%まで引き下げられることになったのです。
近年の相続税率について
近年、相続税制は大きな転機を迎えました。
まずは平成15年。相続税の最高税率70%が50%まで引き下げられました。高齢化が進み、親から子へ相続されるタイミングが遅くなっていく中で、相続人が現役世代にその資産を使えず経済が活性化しないということが問題となっていました。そこで、2,500万円までは贈与税がかからずに贈与でき、相続時に課税をするという制度「相続時精算課税制度」が創設されました。
次が平成27年。これはご存知の方も多くいらっしゃると思います。 最高税率が55%に引き上げられ、基確控除もそれまでより40%減り「3,000万円十600万円x法定相続人の数」となりました。
これにより相続人の税負担が増し、相続税の税収は一気に増加しました。
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