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生命保険のイロハ「将来に備える『公的介護保険制度』」

2019.03.20

将来に備える「公的介護保険制度」

「超高齢社会」に突入し、自分のことは自分で守らないといけない時代がやってきます。 今回は、身近な「介護」についてご紹介していきます。

 

「公的介護保険制度」とは?

 公的介護保険制度は、40歳以上の方が被保険者となり、65歳以上の方(または、40歳以上で特定の病気や障害を持っている方)に対して、介護支援が必要と認定されたときに費用の一部を支払い、総合的な介護サービスを受けられる制度です。介護が必要になった原因は問われず、かかった介護費用のうち1割が自己負担になります。一方、65歳になるまでは公的介護保険のサービスを受けることはできません。40歳~64歳の間は16種類の特定疾病(※)が原因で介護が必要になった場合のみサービスを受けることができます。

 

※16種類の特定疾病

①がん末期

②関節リウマチ

③筋委縮性側索硬化症

④後縦靭帯骨化症

⑤骨折を伴う骨粗鬆症

⑥初老期における認知症

⑦パーキンソン病関連疾患

⑧脊髄小脳変性症    

⑨脊柱管狭窄症

⑩早老症

⑪多系統萎縮症

⑫糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症

⑬脳血管疾患

⑭閉塞性動脈硬化症

⑮慢性閉塞性肺疾患

⑯両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症

 

将来の不安に対して

 介護はどのご家庭でも起こりうる身近な出来事です。将来の生活における不安を尋ねた調査では、3%が介護と答えたのに対して、経済的準備をしている方の割合は約型42%でした。自分自身の「介護に対する不安」は高いにもかかわらず、経済的準備をしている方は半数にも満たない状況です。

※公益財団法人生命保険文化センター「平成25年度生活保障に関する調査」より

 

 一方、公的介護保険で、要介護・要支援と認定されている方は平成27年4月現在で約607万人。なんと、公的介護保険制度がスタートした平成12年と比べ、約2.8倍に増加しています。65歳以上の約5.6人に1人、75歳以上の約3.1人に1人が要介護等と認定されています。

 身近な人や、ご自身が介護状態になると在宅介護、施設介護どちらの場合でも経済的に大きな負担が生じます。介護の期間は、長くなってきており、平均すると約4年11ヵ月、約7人に1人が、10年以上にわたり介護を必要としているとの調査結果もあるようです。介護になると経済的な負担も大きいですが、介護をする側の精神的・体力的な負担も大きいでしょう。一部では、両親の介護のために子どもが仕事を辞め、その後、介護と自身の生活費に困窮してしまったケースもあります。

 

「介護保険」の加入も検討対象に

 介護の備えとして会社の介護休暇制度の有無や活用法を事前に確認しておきましょう。また、困ったら行政に相談し、一人で悩まないようにしましょう。介護費用など経済的な心配がある人は民間の生命保険で「介護保険」の加入も検討してみてはいかがでしょうか。

 民間の介護保険の特徴として最初に所定の介護状態と認定されると一時金が出るものや、年金形式で介護期間中はまとまった保険金が受け取れるものもあるようです。詳細は各保険会社にご確認ください。

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