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◎相談事例のご紹介◎

2018.07.13

全国相続サポートセンターで受け付けた相談事例をご紹介します。

 


【相談内容】

今後、遺産相続で揉めない為に生前贈与を検討しております。
現在、祖母名義の中古マンションから孫へ名義の変更をしたいと考えております。
来年2月より祖母も高齢になるため、娘(次女)、孫(長男・特別障害者・21歳)で、マンションで暮らす事が決定しております。
この場合孫への名義変更は可能でしょうか??
祖母の娘は2人いまして長女につきましては音信不通の状態です。これまでも、金銭に関することになる場合のみコンタクトをとってきます。
今後、祖母が亡くなった場合は色々と揉めてしまう可能性がある事と、孫の将来を考え、祖母自身、名義の変更を望んでおります。色々と調べてみましたが、他に良い方法があれば教えて頂きたい状況です。
■13年前に当時800万円で購入(固定資産税金年間約60000円)・築44年
■名義人になる孫が特別障害者の場合、減免などあるのか??
■登録免許税、不動産取得税などの金額についての知り方など

 

【回答】

祖母から孫への不動産名義変更は基本的には可能です。
ただし、名義変更するということは「贈与」という法律上の契約行為に当たりますので、双方がこれについて合意していることが大前提です。
つまり、受贈者である孫にも「不動産の贈与を受ける」ということの理解と、書面への署名・押印が必要になります。もしもそれが難しい場合は、家庭裁判所に申立てて孫の代わりに贈与契約を交わす代理人(成年後見人)を選任してもらわなければいけません。
また、今回の場合は、以下の税金が発生します。
①登録免許税(不動産を名義変更する際に法務局に提出する印紙代)
②不動産取得税(不動産をもらったことにより県税事務所へ支払う税金)
③贈与税(不動産をもらったことにより税務署へ支払う税金)
①~③の金額は、ご自宅に届いている『固定資産税の納税通知書』の写しを当社にご提示頂ければ算出可能です。
そして減免の件ですが、障害を持った者へ贈与するにあたり減免の優遇があるのは金銭を贈与した場合のみです。
この方法を活用すれば、最大6000万円相当の財産の贈与までは贈与税が非課税となります。
ただし、今回は不動産の贈与ですので、残念ながら減免制度はありません。
最後に代替案です。
揉めないために生前の贈与をお考えとのことですが、そもそも生前に贈与したからといって必ずしも揉め事の防止になるとは言えません。
相続発生時の遺産分割の際には、生前に贈与された財産も遺産の前渡し分として考慮しなければならない場合があるからです。
従って、贈与をするか否かに関わらず、根本的な「争いを避けるための対策」を別途考える必要があるかもしれません。
対策としては、例えば、
①遺言を活用する
②家族信託を活用する
③生命保険を活用する
など様々な方法がありますが、どの方法がベターかはお客様の状況によって異なってきます。
贈与がいいのか、その場合はどんな贈与方法がいいのか、あるいは贈与以外の方法がいいのか等、いずれもケースバスケースです。
 

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